インストール&設定手順

Raspberry Piへのインストールから初期設定まで、順を追って説明します

目次

1

必要なものを準備

インストールを始める前に、以下のものを準備してください。

ハードウェア

  • Raspberry Pi 5 (RAM 4GB以上)
  • microSDカード 32GB以上 (Class 10以上推奨)
  • 電源アダプター 5V/5A USB-C (Raspberry Pi 5用)
  • ネットワーク接続 (有線LAN)
ヒント

Raspberry Pi 4でもAIBOX OSは動きますが、Raspberry Pi 5と比べて性能が劣るため、処理負荷が高くなり、AI検知処理などが回らなくなる場合があります。

カメラ(どれか1つ以上)

  • USB Webカメラ (UVC対応製品)
  • IPカメラ (RTSP/ONVIF対応製品)

PCとソフトウェア

  • Windows、Mac、またはLinux PC
  • SDカードリーダー (PCに内蔵されていない場合)
  • Raspberry Pi Imager (OSイメージの書き込みツール。他のソフトでも可)
注意事項

microSDカードは高速なものを選んでください。Class 10以上、可能であればA1/A2規格のものが推奨です。低速なカードを使用すると動作が遅くなる可能性があります。

2

OSイメージをダウンロード

AIBOX のOSイメージファイルをダウンロードします。

ダウンロード手順

  1. ダウンロードページにアクセス
  2. 最新版のOSイメージ(ZIPファイル)をダウンロード
  3. ダウンロード完了後、SHA256ハッシュ値を確認(推奨)
  4. ZIPファイルを解凍し、.imgファイルを取得
ダウンロードページへ

ハッシュ値の確認(推奨)

ダウンロードしたファイルが破損していないか確認するため、SHA256ハッシュ値をチェックすることを推奨します。

Windows PowerShell
Get-FileHash aicapture_20251009.img.zip -Algorithm SHA256
Mac/Linux
sha256sum aicapture_20251009.img.zip
ヒント

表示されたハッシュ値が、ダウンロードページに記載されている値と一致していることを確認してください。

3

microSDカードに書き込み

ダウンロードしたOSイメージをmicroSDカードに書き込みます。

  1. Raspberry Pi Imagerをダウンロード・インストール
    https://www.raspberrypi.com/software/
  2. microSDカードをPCに接続
  3. Raspberry Pi Imagerを起動
  4. 「OSを選ぶ」→「カスタムイメージを使う」を選択
  5. ダウンロードした.imgファイルを選択
  6. 「ストレージを選ぶ」でmicroSDカードを選択
  7. 「書き込む」をクリック
  8. 「Would you like to apply OS customization settings?」→「いいえ」をクリック
重要

書き込み時にmicroSDカード内のデータはすべて消去されます。必要なデータは事前にバックアップしてください。

完了

書き込みが完了したら、安全に取り出してください。書き込みには5〜15分程度かかります。

4

Raspberry Piの起動

書き込んだmicroSDカードをRaspberry Piに挿入し、起動します。

接続手順

  1. Raspberry Piの電源が切れていることを確認
  2. microSDカードをRaspberry Piに挿入
  3. 有線LANケーブルを接続
  4. 最後に電源ケーブルを接続
起動について

正常に起動できると、LEDが赤色から緑の常時点灯に変わります。赤色のままの場合は、microSDカードが正常に刺さっているかなどを確認してください。

5

スマホアプリのインストール(Android/iOS)

スマートフォンからAIBOXを操作するために、専用アプリ「AI CAPTURE」をインストールします。

対応環境

  • Android: API Level 30 以上(Android 11 以降)
  • iOS: iOS 18.0 以上

インストール方法

  1. 以下のリンクからご利用のスマートフォンに応じたアプリストアを開く
  2. 「AI CAPTURE」と検索、または直接ダウンロードページへアクセス
  3. 「インストール」または「入手」をタップ
  4. インストール完了後、ホーム画面にアイコンが追加されます
アプリのサインイン

アプリのインストールが完了したら、アプリを起動して、Google Account / Apple IDでサインインしてください

6

初期設定

スマホアプリを起動して、サインインすると、クラウド初期設定画面が表示されます。

「クラウド初期設定の実行」をタップして、クラウドの初期設定を実行してください。

重要

初期設定が終了するまではアプリを終了させず、そのままにしておいてください。(約1分程度)

7

カメラビューにAIBOXを登録

初期設定が終了すると、7日間の試用期間ライセンスが付与されたカメラビューが一つ追加されます。(初回のみ)

この追加されたカメラビューにAIBOXを登録します。

カメラビューとは

カメラビューとは、登録したカメラの映像を表示する表示枠です。
1つのカメラビューに1個のAIBOXが必要です。(カメラビュー2つの場合はAIBOXが2個必要になります)

接続するカメラの情報は、カメラビューの設定情報として保存され、登録されたAIBOXがその設定を読み込んでカメラと接続し、映像を配信・録画します。

AIBOXとスマホを同じネットワーク(LAN)に接続すると、AIBOXが表示されますので、選択して「登録」をタップしてください。

登録処理について

登録が完了したら、スマホとAIBOXは同じネットワークに接続する必要はありません。登録処理のときのみ、同一のネットワークに接続して登録処理を行ってください。

8

カメラとの接続

登録したカメラビューにカメラの接続情報を設定します。カメラの種類によって設定方法が異なります。

「接続方法」から接続するカメラの種類を選択して、下記の手順に従って登録してください。

8-1 USBカメラの接続

USBウェブカメラを使用する場合の設定手順です。

接続手順

  1. USBカメラをAIBOXのUSBポートに接続
  2. スマホアプリでカメラビューの設定画面を開く
  3. 「カメラタイプ」で「USB Camera」を選択
  4. 接続されたカメラが自動的に検出され、リストに表示されます
  5. 使用するカメラを選択
  6. 「登録」をタップして設定を完了

8-2 ネットワークカメラの接続(ONVIF)

ONVIFプロトコルに対応したネットワークカメラを自動検出して接続する場合の設定手順です。

接続手順

  1. ネットワークカメラと同じネットワークにAIBOXを配置
  2. スマホアプリでカメラビューの設定画面を開く
  3. 「カメラタイプ」で「ONVIF」を選択
  4. ネットワーク上のONVIF対応カメラが自動的に検出されます
  5. リストから使用するカメラを選択
  6. ユーザー名とパスワードを入力して「プロファイル情報の取得」をタップ
  7. 使用するプロファイルを選択
  8. 「登録」をタップして設定を完了
ONVIFについて

ONVIFは、ネットワークカメラの標準規格です。ONVIF対応カメラであれば、メーカーや機種を問わず自動検出・接続が可能です。カメラの設定でONVIFが有効になっていることを確認してください。

PTZ(Pan/Tilt/Zoom)対応

ネットワークカメラが、ONVIFのPTZ仕様に準拠している場合、ライブビュー画面にPTZコントロールボタンが表示されます。

H.265カメラの場合

カメラの映像圧縮がH.265の場合、そのままでは画像が乱れたりしますので、カメラ側の設定でH.264に変更するか、アプリの設定画面上の「H.264トランスコードを有効にする」をONにしてください。

ただし、H.264トランスコードを有効にすると、AIBOXの処理負荷が上がりますので、カメラから配信される映像のプロファイルは、なるべくサイズやフレームレートの低いものを選択してください。

8-3 ネットワークカメラの接続(RTSP)

ネットワークカメラをRTSPプロトコルで接続する場合の設定手順です。

接続手順

  1. ネットワークカメラと同じネットワークにAIBOXを配置
  2. カメラのIPアドレス、ユーザー名、パスワードを確認
  3. スマホアプリでカメラビューの設定画面を開く
  4. 「カメラタイプ」で「RTSP」を選択
  5. 「接続パス」にRTTSP URLを入力
  6. 「登録」をタップして設定を完了
RTSP URL例
rtsp://admin:123456@192.168.1.100:554/stream1
RTSP URLについて

RTSP URLの形式は以下のフォーマットになります。

  • RTSP URL:rtsp://[ユーザー名]:[パスワード]@[IPアドレス]:[ポート]/[パス]

RTSP URLのポートやパスは、カメラメーカーや機種によって異なります。カメラの取扱説明書やメーカーのWebサイトで確認してください。

H.265カメラの場合

カメラの映像圧縮がH.265の場合、そのままでは画像が乱れたりしますので、カメラ側の設定でH.264に変更するか、アプリの設定画面上の「H.264トランスコードを有効にする」をONにしてください。

ただし、H.264トランスコードを有効にすると、AIBOXの処理負荷が上がりますので、カメラから配信される映像のプロファイルは、なるべくサイズやフレームレートの低いものを選択してください。

設定完了

カメラの接続設定が完了すると、カメラビューにライブ映像が表示されます。これでAI CAPTUREのセットアップは完了です!

9

AIBOX OSアップデートの確認

最後にAIBOX OSアップデートがあるかを確認してください。

設定画面を開き、AIBOX情報のバージョン情報を確認します。

アップデートがある場合は、赤字で表示されていますので、「更新」ボタンを押してAIBOX OSのアップデートを実行します。

重要

アップデート実行中はAIBOXが何度か再起動されます。アップデートが終了するまで電源を切らずにお待ちください。